1. 海外事業

海外事業

途上国の開発目標達成への貢献

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“持続可能な開発目標”

海外事業のコンセプト例

途上国では日々増大する環境問題に対する実効性のあるソリューションが求められています。以下では、明和工業が実施中のプロジェクトや、実現に向け計画が進行中の案件から事例紹介を行います。

ベトナム

Case study
事例

1

ベトナム国旗

ベトナム

背景事情:

気候に恵まれたベトナムは今や世界トップクラスのコメ輸出国になっていますが、稲作から出るバイオマスの有効利用は十分に進んでいません。メコンデルタ地域では、籾殻を山のように積んだ船がそのまま籾殻を川に投棄する光景が散見されます。明和工業の炭化技術を用いれば、籾殻の炭化物(籾殻くん炭)を農業用の肥料兼土壌改良材とできます。あるいは、汚泥炭化の副資材とすることで、水分を多く含むバイオマスを効率的に炭化することができます。
現在、明和工業は九州大学との産学連携として、エビの養殖池から発生する汚泥のメタン発酵によるバイオマス発電、及び発酵残渣と籾殻の炭化に関する社会実証を実施しています。本事業は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が共同で実施している、「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」の採択事業として行われている研究プログラムであり、装置の導入は2016年度に完了し、プロジェクトサイトにて、稼働しております。

キーワード:
廃棄物管理、農業、漁業
原料:
籾殻、汚泥
モンゴル

Case study
事例

2

モンゴル国旗

モンゴル

背景事情:

モンゴルの家庭や学校では、自国で産出する低質な石炭(褐炭)が燃料として利用されています。人口や家屋の都市集中が進むに従い、首都ウランバートルなどでは冬季の大気汚染が深刻化しており、空気中のPM2.5濃度や喘息患者の数が近年激増しています。明和工業の炭化技術を用いるとこの褐炭を煙の出ない石炭に改質することができ、改質過程で発生するガスと共に、よりクリーンな燃料として利用することができるようになります。明和工業は現地企業(契約締結済のものを含む)や政府、国際機関などとパートナーを組み、青い空と人々の健康を取り戻すことに技術で貢献するべく、現在議論を重ねています。

キーワード:
大気汚染、半生コークス
原料:
低質炭(褐炭)
ケニア

Case study
事例

3

Photo by SuSanA Secretariat

ケニア国旗

ケニア

背景事情:

多くの発展途上国では、人口の増加と都市集中を受け、都市の廃棄物管理が年々深刻化しています。ケニアのある地方都市では、公営の最終処分場の容量が限界を迎えており、住居の広がりによって次の処分場の建設用地も確保できないまま、やむなく野焼きをしながら廃棄物を受け入れ続けています。明和工業は有機ごみの炭化によって処分場に到達する前に再資源化する方式を提案しており、特に量的多数を占める(1)市場で発生する野菜ごみや(2)排泄物由来の汚泥を炭化することにより、処分場の容量逼迫問題の緩和を検討しています。本構想の実現にあたっては独立行政法人国際協力機構のスキーム「中小企業海外展開支援事業ー案件化調査ー」を活用し、ケニア共和国・メルー郡で現地調査を実施しました。(2017年6月~2018年12月)
調査の結果、近年の気候変動下で深刻化・頻発する干ばつに悩む小農家のレジリエンス向上に対し、現地の課題解決ニーズがより高いことが分かりました。
今後は、現地の未利用バイオマス炭化を通じて、耐干ばつ性効果の高い農業資材としてのバイオ炭の生産・普及を主軸とした普及実証事業を実施します。(「中小企業・SDGsビジネス支援事業-普及・実証・ビジネス化事業-」に採択済み)

キーワード:
廃棄物管理、水衛生、農業
原料:
野菜残渣、下水汚泥